③腰痛が起こる原因は何なのか？
多くの腰痛は、背骨やその周囲の筋肉や靱帯に許容量を超える負荷がかかって破綻をきたした時に、その部位を支配している神経が損傷したり炎症を起こして発生します。
背骨の荷重の７０％は椎間板が負担しているため、ここに外傷や感染、加齢等による変性が起こって炎症が起こることが多く、椎間板内の水分が減少し椎間間隙（かんげき）が狭くなって脊髄神経を圧迫したり、椎体に棘（とげ）が出来る等の変形が起こり周囲の神経にさわったりして腰痛が起こります。さらに脊柱管の狭窄が起こったり椎間板ヘルニアに進行すると、症状はますます悪化します。
（※脊柱管狭窄症とは、椎孔の集まりである脊柱管が何らかの原因で変形して狭くなり、中に入っている脊髄神経が圧迫されて、痛みやしびれが出るものをいいます。必ずしも骨の変形によるものとは限らず、椎骨同士のかみ合わせがずれるすべり症による場合や、筋肉の硬直により背骨が曲がって脊柱管が狭くなる場合もあります。椎間板ヘルニアとは、椎間板が原因となって起こる様々な症状の総称です。中の髄核が脱出する等「椎間板が損傷して痛みが出るもの」や、椎間板の弾力が無くなって潰れた状態になり、脊髄神経の出るすき間が十分に確保出来なくなって、その結果神経が上下の椎体に圧迫され痛みやしびれを感じる「椎間板の変性が原因のもの」等があります。）
その他腰痛の原因になるものとしては、骨腫瘍によるものや骨折の外傷によるもの等がありますが、これらは手術が必要なケースが多いため、ここでは詳しい説明は省略します。
|
